早朝より野球部の皆さんや係の先生方による最後の校内清掃は、すっかり恒例行事になりました。心配された天気も快晴となり、昨夜卒業生の多くはなかなか寝付けなかったのでは…。コロナ禍で昨年に引き続き、会場体育館には在校生不在の第72回卒業証書授与式です。


 卒業証書は、情報処理科(代表:小島朱弥さん)・国際経済科(代表:谷 実紀さん)・商業科(代表:田野裕菜さん)の順で授与されました。式辞では校長先生から「『不易と流行』について触れ、どんなに便利な世の中になろうが、必要なのは人の心。積極的にコミュニケーションをとり、感謝の気持ちを言葉で伝えて欲しい。幕末長州の思想家、吉田松陰の論語から『夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし、ゆえに夢なき者に成功なし』を引用、自分の夢をしっかり描き努力して欲しい。」と述べられました。

 在校生を代表して坂本夏純さんから「コロナ禍で中止となった岡山東商業との定期戦、創意工夫のもと規模を縮小して実施できた倉商祭、そんな不透明な今年に挑戦し自分の道を見極めようとする先輩の姿は、夢の実現のために努力を惜しまない尊さや厳しさを示していただいた。次のそれぞれの舞台にて先輩方の輝く姿を楽しみにしたい。」と送辞が述べられました。

 卒業生を代表して角南堅太郎君から「一年生の時は先輩の背中を追う日々、二年生では倉商生として一層の自覚と真価を求めた何度も挫けそうになったが、所属する野球部では初の中国大会優勝、明治神宮大会出場と選抜高校野球で叶った甲子園出場。創意工夫で実施できた倉商祭、あの笑顔と絆は忘れられない。地域の方々、在校生・先生方、そしていつも変わらぬ愛の温もりで見守ってくれた両親。素直になれなかったが、多くの愛情は決して忘れない。『ありがとう』の言葉を素直に伝えたい。」と答辞が述べられました。

 今年も、唱歌「仰げば尊し」「蛍の光」は省略、「校歌」も各自心の中で互いに肩を組み思いっきり歌いました。卒業生を会場から送り出した後、保護者・学年主任からの謝辞。各クラスではそれぞれ感極まる最後のホームルームで閉じました。心に残る大変素晴らしい卒業式の一日になりました。